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握り寿司急速冷凍テスト

🍣握り寿司の急速冷凍テストを実施しました

 冷凍寿司、果たして”アリ”なのか?

 そう思われる方も多いかもしれません。しかし、物流や人手不足、フードロス削減の観点から、すでに高級寿司チェーンや海外輸出では「冷凍寿司」の活用が進んでいます。

 今回は実際の握り寿司を使って、弊社の-60℃急速冷凍装置「Aslink Freezer」による凍結実験と、家庭用スチームレンジによる解凍を行い、品質保持の実力を検証してみました。

🔬実験と結果

 用意した食材
 ・市販の握り寿司(シャリ+ネタ)
  -パターン①:剥き出し状態で凍結
  -パターン②:パック詰め(非真空)状態で凍結

 凍結条件
 ・Aslink Freezer(-60℃)にて30分凍結
 解凍条件
 ・市販スチームレンジにてスチーム解凍(40℃)で30分解凍

 左が凍結前、右が凍結後の様子です。
20分ほど経過した時点で、ネタ・シャリともにムラなく凍り、触感的にも中心まで硬さが確認されました。

 

 通常の常温解凍や冷蔵庫解凍では、シャリとネタの水分量の違いにより解凍ムラが生じ、シャリがべちゃついたり、ネタだけドリップが出てしまうことがありました。

 今回はその対策として、スチームレンジを活用し、穏やかにムラなく加熱解凍を試みました。

🍽️実食評価

シャリについて
 凍結
前と比べ少しふっくら柔らかくなっているものの、米粒の形状がしっかり保たれており、ベタつきや崩れはみられない
ネタについて
 マグロなど赤身のネタもドリップの漏出は無く、色味・香りともにほぼ遜色無し
凍結方法について
 パック凍結と剥き出し凍結での味や触感の差は感じられず、いずれも寿司として十分に美味しさが保たれていた

📍まとめ

 -60℃による急速冷凍で、握り寿司のような繊細な食品も短時間でムラなく凍結できることが確認されました。また、スチームレンジを用いた解凍によって味の再現性も高く、冷凍寿司として十分応用できる手応えを感じました。

 ただ、今回実施した一般的な握り寿司での実験とは対照に、押し寿司での凍結実験では解凍時にシャリが解けてしまい、元の魅力を維持することがかないませんでした。

 今後はネタや酢飯の種類を変えたバリエーションテストも実施し、より美味しく冷凍から解凍まで見据えた条件を検証していきます。

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